1鼻アレルギー(アレルギー性鼻炎)とは?(発症のしくみ)
本来は体に無害な花粉やホコリ(アレルゲン)を「異物(敵)」と勘違いし、体の免疫システムが過剰に攻撃してしまう病気です。

- ① アレルゲンの侵入 花粉やダニなどが鼻の粘膜から体内に侵入します。
- ② IgE抗体の生成と結合 体内で異物に対抗する「IgE抗体」が作られ、肥満細胞の表面に結合してスタンバイします。
- ③ ヒスタミンの放出・発症 再びアレルゲンが入るとIgE抗体と結合し、ヒスタミンが大量放出され症状を引き起こします。
22つのタイプ:季節性 と 通年性
アレルギー性鼻炎は、症状が出る「時期」と「原因物質」によって2種類に分かれます。
季節性アレルギー性鼻炎(花粉症)
特定の季節にだけ花粉が飛散して発症します。
- 春:スギ・ヒノキ
- 初夏:カモガヤなどイネ科
- 秋:ブタクサ・ヨモギ
通年性アレルギー性鼻炎
季節に関係なく、1年中症状が続くタイプです。
- ハウスダスト(室内塵)
- ダニ(死骸・フン)
- ペットの毛・フケ
- カビ(真菌)
34大症状 &「風邪」との見分け方
発作的・連続して出る
- 鼻水
- 無色透明でサラサラ
- 鼻づまり
- 両側または交互に詰まる
- 目のかゆみ
- 充血・涙目も併発
| くしゃみ | 鼻水 | 鼻づまり | 目のかゆみ |
|---|---|---|---|
| 発作的・連続して出る | 無色透明でサラサラ | 両側または交互に詰まる | 充血・涙目も併発 |
鼻水の状態
- アレルギー性鼻炎
- 無色透明・水のようにサラサラ
- 一般的な風邪(かぜ症候群)
- 最初はさらさらの透明だが、後半は黄色から黄緑に変化して粘り気が強くなる
くしゃみの出方
- アレルギー性鼻炎
- 連続して何回も発作的に出る
- 一般的な風邪(かぜ症候群)
- 単発的、回数は少なめ
発熱やのどの痛み
- アレルギー性鼻炎
- 原則なし(微熱を感じることはある)
- 一般的な風邪(かぜ症候群)
- 高熱や咽頭痛を伴うことが多い
症状の続く期間
- アレルギー性鼻炎
- 数週間〜数ヶ月、または1年中続く
- 一般的な風邪(かぜ症候群)
- 1週間程度で改善するが、一部は副鼻腔炎(ちくの症)へ移行する
目のかゆみ
- アレルギー性鼻炎
- しばしば目がかゆくなる
- 一般的な風邪(かぜ症候群)
- ほとんど起こらない
| チェック項目 | アレルギー性鼻炎 | 一般的な風邪(かぜ症候群) |
|---|---|---|
| 鼻水の状態 | 無色透明・水のようにサラサラ | 最初はさらさらの透明だが、後半は黄色から黄緑に変化して粘り気が強くなる |
| くしゃみの出方 | 連続して何回も発作的に出る | 単発的、回数は少なめ |
| 発熱やのどの痛み | 原則なし(微熱を感じることはある) | 高熱や咽頭痛を伴うことが多い |
| 症状の続く期間 | 数週間〜数ヶ月、または1年中続く | 1週間程度で改善するが、一部は副鼻腔炎(ちくの症)へ移行する |
| 目のかゆみ | しばしば目がかゆくなる | ほとんど起こらない |
注目の検査方法:ドロップスクリーン検査
「何のアレルギーか分からない…」「注射が苦手で採血が怖い」という方におすすめの最新検査です。
- ① 指先からわずか1滴 注射器を使わず、指先から微量の血液を採取するだけ。痛みが極めて少なく、小さなお子様(乳幼児)でも安心です。
- ② 41項目を一度に測定 スギ・ヒノキなどの花粉類、ダニ・ハウスダスト、犬猫、さらに主要な食物アレルゲンまで幅広く網羅。
- ③ スピーディな結果 約40分で結果が判明。原因を特定することで、最も効果的な予防・治療プランを立てられます。
4治療法
薬による治療
- 第2世代抗ヒスタミン薬: 1日1回のタイプ、貼るタイプ、眠くなりにくいタイプなど、いろいろな種類があります。
- ロイコトリエン受容体拮抗薬: 特に「鼻づまり」の症状に対して高い効果を発揮し、気管支喘息の合併がある方にもよく用いられます。
- 点鼻ステロイド薬: 鼻水・鼻づまりが強い場合に有効です。
- 点眼薬: 目のかゆみや充血などの眼症状に対して使います。目の周りに塗るタイプもあります。
アレルゲン免疫療法
- 舌下免疫療法(SLIT): スギ花粉症やダニアレルギーに対応しています。体を徐々にアレルゲンに慣らしていく治療です。
期間は約3年から5年で、保険適用の治療です。
注射による治療
- ゾレア®皮下注射治療(抗体製剤): 重症・最重症のスギ花粉症などで、従来の薬物療法では十分な効果が得られない場合に選択される抗IgE抗体製剤の注射治療です。
- ノイロトロピン注射: 自律神経の乱れを整え、アレルギー症状や過敏な鼻粘膜の炎症・くしゃみなどを和らげる効果が期待できる注射療法です。
5今日からできる予防 & セルフケア
花粉対策(季節性)
- チェック:外出時は「花粉用マスク」や「メガネ」を着用する
- チェック:ツルツルした素材の上着を選び、帰宅時に玄関前で払う
- チェック:帰宅後はすぐに「手洗い・うがい・洗顔」を行う
- チェック:換気時はレースのカーテン越しにし、開ける幅を10cm程度にする
ハウスダスト・ダニ対策(通年性)
- チェック:週に1〜2回、掃除機で丁寧に床やじゅうたんを吸引する
- チェック:寝具は定期的に丸洗い・天日干しし、布団乾燥機や専用ノズルを活用
- チェック:空気清浄機を枕元に置くことにより、寝ているときに吸い込むのを防ぐ
- チェック:エアコンフィルターを定期清掃し、室内の湿度を50%前後に保つ(ダニ・カビ防止)
こんなときは早めに医療機関へ
「市販薬を数日飲んでも効かない」「鼻づまりで夜眠れない・集中力が落ちる」などの場合は、早めに耳鼻科を受診しましょう。
※本資料はアレルギー性鼻炎に関する一般的な情報提供を目的としています。個別の症状や治療に関しては医師・薬剤師にご相談ください。
当院のよくある質問
アレルギー検査について教えてください
当院では41項目のアレルゲンを同時に調べることができます。検査は問診→採血(指先から1滴、注射器不要)→測定(最短30分)→結果報告・診断の流れで行います。検査をご希望の方はご相談ください。
アレルギー検査の項目(吸入系・その他)を教えてください
吸入・その他19項目を検査できます:【ダニ・ホコリ】ヤケヒョウダニ/コナヒョウダニ/ハウスダスト 【動物】ネコ/イヌ 【昆虫】ゴキブリ/ガ 【樹木花粉】スギ/ヒノキ/ハンノキ/シラカンバ 【イネ科花粉】カモガヤ/オオアワガエリ 【キク科花粉】ブタクサ/ヨモギ 【真菌】アルテルナリア/アスペルギルス/カンジダ 【その他】ラテックス。
アレルギー性鼻炎とはどんな病気ですか?
花粉やハウスダストなどのアレルゲンに反応し、くしゃみ・鼻水・鼻詰まりが起こる疾患です。季節性(主にスギ花粉)と通年性(ダニ・ハウスダスト)があります。治療は抗ヒスタミン薬・ステロイド点鼻薬が基本で、症状が重い場合は舌下免疫療法を検討します。
慢性鼻炎とはどんな病気ですか?
慢性的に鼻粘膜の炎症が続く病気で、季節を問わず鼻づまり・鼻水・くしゃみが続きます。アレルギー性と非アレルギー性(ウイルス・細菌感染、気温変化、ストレス、鼻中隔弯曲など)に大別されます。放置すると副鼻腔炎・中耳炎・気管支炎などを合併することがあります。
慢性鼻炎の治療方法は?
対症療法(抗ヒスタミン薬・ステロイド点鼻薬の内服)が基本です。原因環境の改善(アレルゲン除去・加湿)も重要です。鼻中隔弯曲がある場合は手術療法、スギ花粉またはダニによるアレルギー性鼻炎で発症済みの方には、根治療法として舌下免疫療法(少量のアレルゲンを舌下に投与して体質を改善する治療)が適応となります。当院ではスギ花粉症(シダキュア)・ダニアレルギー性鼻炎(ミティキュア・アシテア)の舌下免疫療法に対応しております。
舌下免疫療法(花粉症の根治療法)は受けられますか?
はい、当院ではスギ花粉症の舌下免疫療法(シダキュア)、ダニアレルギー性鼻炎の舌下免疫療法(ミティキュア・アシテア)を実施しております。お気軽にご相談ください。電話:050-1792-3387
妊娠中ですが薬は処方してもらえますか?
妊娠中・妊娠の可能性がある方、授乳中の方は受診時に必ずお伝えください。妊娠週数や授乳の状況に応じて、安全に使えるお薬を選んで処方します。
舌下免疫療法はいつから始められますか?
スギ花粉の舌下免疫療法は、花粉の飛散していない時期(一般的には6月〜12月頃)に開始します。ダニアレルギーは通年で開始可能です。ご相談ください。
授乳中に飲める薬はありますか?
授乳中でも安全に使えるお薬があります。受診時に必ず授乳中であることをお伝えください。
花粉症の薬はいつから飲み始めるべきですか?
花粉飛散開始の2週間前から服用を始める「初期療法」が推奨されています。スギ花粉の場合、関東では1月下旬〜2月上旬の開始が目安です。早めの受診をお勧めします。
ゾレア注射(重症花粉症向け)はできますか?
はい、重症花粉症に対するゾレア(オマリズマブ)注射を当院で実施しております。紹介状は不要です。お気軽にご相談ください。
花粉症のレーザー治療はできますか?
花粉症のレーザー治療の当院での対応は、ご来院の際にご相談ください。お電話(050-1792-3387)でのご相談も承ります。当院で対応できない場合も、大学病院など連携している医療機関をご紹介できます。
花粉症は検査をしなくても薬を処方してもらえますか?
診察を受けていただければ、アレルギー検査なしでもお薬の処方は可能です。なお、診察なしでお薬のみの処方はできませんので、ご了承ください。
アレルギー性結膜炎の診察や目薬の処方は可能ですか?
診察・目薬の処方は可能です。ただし、症状が強い場合は眼科の受診をおすすめします。

ご予約・お問い合わせ
Web予約は事前予約(1か月先まで)と当日の予約に対応しています。予防接種はWeb予約ではご予約いただけません。窓口かお電話で承ります。


